ライターの仕事は文字を書くことですが、ライターの商品は文字そのものではありません。
SEOなら、検索上位を。
公告なら、売上げを。
小説なら、心動かすストーリーを。
文字を書いたその先にある、「依頼者の利益」こそが、ライターの商品といえるでしょう。
文章のテクニックは必要ない、文章力はなくてもプロライターになれるという人がいますが、それは間違いです。
プロというのは技術を擁した人です。
技術がなくてもなれる職業なら、その道にプロはいないでしょう。
ライターには、一定以上の文章力が必須です。
それは語彙力だったり、文法力だったり、文脈力と呼ばれるものです。
中学卒業程度の日本語能力があれば問題ない、という意見には疑問を覚えます。それでは満足な商業文字を書くことはできないでしょう。
プロライターは、大学入試共通テストの問題程度なら、現代文で満点をとれなければいけないと思います。
ですがライターにとって一番大切なのは、技術を習得したうえで、それらを忘れることです。
形式にとらわれていては、価値ある文章が書けません。
頭痛が痛くてもいいのです。旅行に行ってもかまわないのです。
それが絶対にいけないという思い込みこそが、柔軟性を失わせ、視野を狭めます。
蓄えた語彙の中から、珠玉の一文を選び出し、あなたに伝えたいことがあるのだとメッセージを込める。
過剰な言葉で飾り立てるのではなく、ひらがなでも、単語ひとつでも、心に響くものを選ぶ。
その作業において、文法はマストではありません。
修飾語は贅肉です。
少しもなければ貧相でしょう。
多すぎればいうまでもありません。
一文を長くして、難しいことばを使いこなすことがプロなのではありません。
伝わる文章を書くことこそが、プロライターの仕事なのです。
伝わる文章には、心を動かす力があります。
心を動かせば、人は動きます。
アクションにつなげる文章を書く。
それこそがライターの商品だと、私は思います。
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